ほぼ真実の物語

相手の心に響く絵や文章を書く娘がいました。

娘は、先に流行るものを自然に先取りをする能力もありました。

 

娘は過去に経験したことがきっかけで性格が暗くなり、

考え方が捻じ曲がっていたことがありましたが、

ある人との出会いがきっかけで、明るい素直な性格になっていました。

 

たまたま、ある芸能人が過去の自分と似ているところがあり、

「相手も自分と同じように考え方が変われれば幸せになるのでは?」という

親切心で手紙を書いて贈りました。

 

その芸能人がその娘の書いた手紙を読んだときにその文章から衝撃を受け、

プロのライターに見せてみました。

娘の人の心を打つ文章を書く能力に気付いたライターが彼女の書く文章をヒントに作品を作ったところ、想像以上に売れたことに味を占めて、

彼女を独り占めして、アイディアを盗もうとあらゆる作戦を練りました。

 

まずは、その娘の書いたものを盗ったことがバレないように、

「偶然」という形を設定する。

そして、その娘のいうことを信用させないように手紙の内容を書き換えて、

手紙を贈った芸能人のストーカー扱いにする。

さらに、その娘の印象を悪くするために、嘘の噂をあちこちに流す。

娘に文章を書かせるように周りには分からないように芸能人や一般人を使って嫌がらせをする。

 

そして、数年間、娘のアイディアを盗み続けました。

当然、ヒットはどんどん生まれていき、その噂を聞きつけた人達が大儲けをしていきました。

 

ただ、娘の持つ発想・意識が一般に拡大して流行ったとき、

その娘の運の星周りが悪くなった時に同じように影響が出るのでは?と心配していました。

 

そして、娘の星周りの悪い時期が来たとき、

不思議と娘にはあまり何も起きませんでした。

 

なぜかというと、世の中全体に流行った彼女の持つ発想・意識を盗んで

作られた作品があちこちで拡散されたことにより、

 

星周りの悪い時期に本来彼女に起きるべき現象が、

 

盗まれ、拡散されたことで世の中のあちこちで起きていました。

 

娘が悪いわけでも、計算してやったことでもなく、

娘の親切心を悪利用して欲を持った者の仕業です。

 

そのお陰で本来、彼女一人に起こるべきことが世の中全体に●●という形で

広まり、世の中が大変な時期を過ごしましたが、

悪いものも盗んでくれたお蔭で、代わりに彼女は幸せいっぱいでした。

 

このことに気付いた芸能人は、一時売れて儲けが出たものの、

だんだんと、娘の存在もバレていくと共に自分達が立てた作戦もバレていき、

 

さらに良い物と悪い物の両方を盗んでいたことをに気付き、

さて、どれが良くて悪いかが分からず、

恐ろしくなり、盗むことをやめようと思いました。

 

彼女もまた、親切心から贈った手紙が悪利用されたことにより

二度と手紙は書かないと誓いました。