天命

世の中で起こる現象を他の人よりも先に体験する娘がいました。

先に流行るものを自然と手に取ったり、見たり接することもありました。

 

娘が子供の頃に地元の駅構内へ出っ歯が特徴の人がオークションの営業を

していた時に頭を撫でながら落札した3つの枕を渡した後

しばらくして

テレビにその出っ歯の人が出ることが多くなり、

 

(娘の近所の幼馴染にテレビに出ている人から枕を買った(落札した)話を

したところ、幼馴染が全部欲しがったので、3つともプレゼントしたのですが

その後、幼馴染の家が火事で全焼し枕は燃えてしまいました。)

 

 

学生のときにはパソコンがまだない時代からワープロでキーボードを

正しい指の位置で打つ練習をするために学校へ通っていました。

 

娘が大人になり、海外に旅行に行って、まだ日本では売られていない

珍しいお土産を数種類買ったものが数週間後には全ての種類が

TVや雑誌に取り挙げられていました。

 

娘は ただ、全てたまたま「先に接する機会があっただけ」と思い

あまり気にしていませんでした。

 

大人になり、娘はお店をしていましたが、当然、流行るものを先に

接していたため、自然とお店も流行りに流行りました。

ただ、流行り過ぎたことで妬みを買い見えない存在により営業の邪魔をされ、

また客のフリをして来店しては嫌がらせを繰り返し、

ついにはお店を辞めざるを得ない状況となりました。

 

また彼女に証拠があっても訴えることを諦めさせるように、

見えない存在は、わざと説明をする機会を与えては、

説明を始めても大声を出して話の腰を折って聞こうとしない、

説明をしても「被害妄想」と病人扱いにしようとする等

あらゆる手段で口を塞ぎました。

 

当然、お店をしていた時よりも経済状況も一転し、収入も激減しました。

 

ただ、娘は全ての状況を受け流し、前を向いて病院で働きながら

一生懸命に生きていました。

新人として働いた病院ではひたすらに消毒・掃除・病人の相手が日課でしたが

楽しく働いていました。

 

病院で働いたことにより、奉仕の精神から他人を思いやる気持ちが高まり

自分の苦労よりも、他人が受けなければいけない苦労を代わりに受けて

他人を幸せにすることで喜びを得ていました。

 

しばらくして、コロナの時代になったとき

通常では目に見えない存在となるコロナに世界中の人が悩まされ、

またマスクにより口も塞がれました。

世界の経済状況もどんどん悪くなっていきました。

 

娘は、コロナが及ぼす影響を先に違う形で先に体験していたので

コロナによる影響を心身ともに全く感じませんでした。

 

そしてある時、街の易占いをする占い師に声を掛けられて言われました。

 

「苦労をなくし、『皆のために』幸せにならなければいけない

 そして、人の苦労を盗ってはいけない」

 

言われた意味が分からず、過ごしていたとき論語が書いた本の「為政第二」の

「子曰、吾十有五而志乎学(吾十有五にして学に志す)」

 

「子曰、吾十有五而志于学、三十而立、四十而不惑、五十而知天命、六十而耳順、七十而従心所欲不踰 矩。」

 

の内容を読んだときに

 

自分が今まで子供の頃から 未来で流行ることに先に接していたこと

それは良いことも悪いことも先に体験していたこと

 

娘は占い師から言われたこと、論語の天命とは何かを考えました。

 

ひょっとして自分が幸せになれば、それも流行るのかな??

他人を幸せにしたいというエゴから、本来その人がしなければいけない苦労を

取ってしまうから、その人は他の形でまた違う苦労が起こるのかな?

親切にすることはいいけれども、やり過ぎたのかな?

 

そして、

 

代わりに自分がしていた 他人の仕事をその本人に戻してみたところ、

その人の持病の症状が軽減したと報告があったときに、

「なるほどこういうことか」と天命を理解し、

 

「苦労を我慢することから、幸せになる努力」へと切り替えて

まずは、

・お店をしていたときよりも経済的に豊かになる

・本当の意味で相手を幸せにするために

 奉仕精神は磨きつつ 他人の苦労を盗らないで今までのものも戻していく

・努力は惜しまず、無駄な苦労を我慢せず、好きなことを自由にする

・口を塞がず、きっちりと説明をして誤解を解き気持ちを伝え理解してもらう

・良い社交性が生まれる色々な場所へ自ら向い、人と会う

・旅行をする

・心のレベルの高い友人と付き合う

・健康と若さを保つ

・ストレスを持たない状況にする

・よく調べて人の体が免疫が低下しなければ、菌に対抗できることを知る

 

等々、自分が幸せになるためのリストを作って行動してみたところ

コロナも落ち着き世の中が少しずつ好転していき、

ついには「ゼロコロナ」となり

「風邪を引いていた世界がやっと健康を取り戻し」

経済も安定して、人々が娘と同じように幸せになっていきました。